子供達が小さかった頃、なかなか構ってあげられない代わりにたくさん買ってあげたものがあります。
それは偉人の伝記漫画です。
子供向けのわかりやすいものを探し、何かあるたびに一冊一冊買い足し、最後には全巻揃えました。
これ、最初から全巻揃えちゃダメなんです。
最初が大事!
例えばテレビでアインシュタインの話が出たとします。
そこですかさず
「この人は大天才なんだけど子供の頃はそれはそれは変わっていてね、お母さんはずいぶん苦労したんだってー」などと話しかけ、
「えー!そうなの?どんな?どんな?」と興味を持ってきたら、
「ママも昔読んだからうろ覚えなんだよねー。じゃあ、今度本屋さんに行ったら見てみようか?土曜日の午後本屋さんに行ってその帰りにマック行く?」と誘います。
子供達はマックと本屋さんが一緒になり、「わあい!やったー!」と心待ちにしてくれます。
そして土曜日。予め調べておいた売り場に、いかにも初めて来たかのようなノリで突入します。
「あー、あったあった!これだよー!」とお目当てのアインシュタインを探し出し、他にもいくつか取り出して少しだけ説明します。
例えば…
「この人ね、モーツァルトっていう大作曲家なんだけどね、小さい頃から汚い言葉を使うのが大好きで、大人になっても子供みたいに天真爛漫だったんだってー。だから天使が作るような曲をたくさん書いたらしいよ」とか
「このエジソンっていう人は大発明家なんだけど、小さい頃落ちこぼれてね、学校行かないでお母さんが勉強教えたんだってー」などと話してあげます。
そして少しだけ立ち読み。
その日は息子にアインシュタイン、娘にナイチンゲールを買ってマックへ。
真新しい本を買ってもらうのは嬉しいものです。
子供達はマックで買ったばかりの本を読み始めます。
でも、その日は急かさず、疲れたかなーと思うところで切り上げるのです。
そして帰宅したら、テレビの横にその本を並べます。いつも目につくところに置くのがポイント!
その夜は、それぞれの本を第1章だけ読んであげます。解説を交えながら。
「ほら、天才はさ、小さい頃はなかなかみんなに理解されないのよ」とか
「自分が正しいと思ったら誰がなんと言おうと負けないで頑張っていればきっといつか成功して、その時初めてみんなが悪かったって思うものだよ」など、日頃教えたいと思っていることを伝えます。
そして、「いい子にしてたら次のお給料で、また新しい伝記漫画買ってあげるね!テレビの横にたくさん並ぶといいね!」と言います。
子供達はそれを楽しみにし、だんだん本が溜まってくると退屈な時や病気の時に取り出して読むようになりました。
そして窮地に立たされるとそれを思い出して頑張ったそうです。
実は私も小さい頃伝記絵本を与えられ、何度も何度も読み返し、そこから勇気をもらったり、その人の作品や偉業を調べたりして大いに影響されました。
だから子供達にもきっと、と思ったのです。
後々、子供達からこれらの伝記が相当いい影響を与えていたと聞き、改めてこのやり方に自信を持ったものです。
子供達は自分の子供にも必ず買ってあげると言っています。
しかも、1冊づつ。そして買った後のお楽しみカフェ付きで。
母子家庭の子供は孤独になりがちで、寂しかったり辛かったりする時に親がいないことも多いのですが、世界の偉人たちが総出で励ましたり慰めてくれればきっとどんな困難も乗り越えてくれるはず!
みなさまにもぜひぜひおすすめします!