結局、娘は夏風邪ではなく大腸が炎症を起こしたことによる高熱と腹痛でした。
睡眠不足や過労で身体が弱っているとそうなることもあるようで、改めて休養の大事さを感じています。
それにしても、お医者さんや看護婦さん次第でこんなにも精神的に満たされるものなんだなあと驚いたのですが、救急車で運ばれた翌日連れて行った近所のお医者さんは神様のように優しかったのです。
こんなに長く生きていると、だいたいお医者さんというのはみんな疲れていて患者をさばくのに必死というイメージが定着していたのですが、このお医者さんは違いました。
診察室のベッドにやっと登り、その後動けず苦しがる娘に、「夏風邪よ、流行ってるのよ、ほらしっかりしなさい。向こうの椅子に移動して!」というベテラン風の年配の看護婦さん。
しかしその若いお医者さんは
「こんなに苦しんでるんだからこのままここで休ませて下さい。今救急病院に電話して検査してもらうよう僕が頼みますから」と言いました。
看護婦さんは
「先生、だめですよ、他にも患者さん何人か待ってるじゃないですか!」と言いましたが、
その先生は「いや、椅子は無理だよ。じゃあ救急室すぐあけて。そこに車椅子で運ぼう。今救急車も呼びますね、待っててね」と言うのです。
娘は涙目。私は驚いて呆然とし、看護婦さんはムッとしながら用意を始めました。
看護婦さんはそれでも
「救急車はね、下の入り口までしか来られないから、そこまでは歩いてもらうからね」と言いましたが、しばらくして救急車が到着すると救急隊員の方々が車椅子で迎えに来てくれました。先生が予め頼んでくださったようでした。
炎天下にも関わらず先生は外に出て救急隊員の方々に紹介状を渡し、私に一礼して診察に戻られました。
まさか、こんな先生がドラマの中ではなく現実にいらっしゃるとは…
娘は嬉し泣きながら苦しんでました。
そして到着した先の看護婦さんがまた神様のように親切で優しかったのです。
深夜の救急外来ではお医者さんも看護婦さんも普通に不親切でやる気のない感じだったのですが、この日に出会った2人の方は本当に神様のようでした。
石◯クリニックの角先生。昭◯病院の柳澤さん。本当に本当にありがとうございました。そして前日に私たちを運んでくださったタクシーの運転手さん、ご親切に何度も手を貸してくださり、そして飴をありがとうございました。
こうした方々の神対応のおかげで、こんなにも幸せな気持ちになれています。
いろいろ経験すると、商売以外は不親切が当たり前になっていたので、自分自身も人に対して冷たくなっていたのかもしれません。
おかげさまで忘れかけていた大事なものを思い出させていただきました。
私も今日からまたがんばります。