皆さんは知っていますか?食べ物が痛んだり腐ったりするのと食中毒が違うことを。
腐った食べ物を食べればお腹は壊しますがよほど身体が弱っていない限り死に至ることは稀です。
でも食中毒になると死んでしまうこともよくあります。
食べ物が腐るというのは腐敗菌の仕業ですが、食中毒は食中毒菌が食べ物の水分や温度で増殖して猛威を振るいます。
最近は厄介な菌も登場してきているので、例外もありますが、菌はほんの少しついたぐらいではそれほど怖くないんです。
でもそれが食べ物の上や中でどんどん増えるとたちまち恐怖に変わるわけです。
しかし食べ物から水分を取り去ることは難しいですよね。
だから、温度で増やさないようにするんです。
菌は私たちと同じ生き物なので、私達が心地よい温度のすこし上で増殖します。
冷蔵庫に入れるのはそんな理由からなんです。
お弁当を作る時冷ますのも、危険な温度帯を避けるため。
保冷剤を入れるのもそう。
みなさん、理由を知ってやっていましたか?
実は私、この仕事をするまでその理由を知らず、ただ闇雲に冷蔵庫に入れたり冷ましたりしてたんですよねー。
でも、理由を知らないと応用が利かなくなります。
お弁当に冷たいものと温かいものを一緒に入れる時、それが数時間後にどんな状態になるか考えましょう。冷たいものが凍っていて、温かいものを冷ますほどの力を持っているなら、それはそのまま待たせても大丈夫。でもむしろ温かいものの熱でその冷たいものまで危険な温度になるのであればやめたほうがいいのです。
私はこの時期お弁当を作る時は、一番熱がこもるご飯を真っ先に入れ、アイスノンの上にお弁当容器ごと乗せて冷まし始めます。そして暑いおかずを乗せていき、お弁当箱の底が冷えてきたら、フタをしたお弁当箱の上にアイスノンを乗せて冷やします。
そして、最終的には小さな保冷剤を上に乗せたお弁当を持たせています。
お弁当作りはもちろんのこと、身体のことも心のことも、その仕組みや動きを知らないと応用が利きません。
どうかテレビの情報に踊らされず、なぜそうなるのか、なぜそれがいいのかを勉強しましょうね!