毎年この時期になると思い出します。
子供を背負って泣きながら歩いた夜のこと。
それは一度や二度のことではなく、理由も様々でしたが、暗闇を明るく照らすその花びらの色は、まるで私を慰めてくれているように見えました。
そして、背中で眠る子供の温もり。
すると私の頭は動きだします。
こんなんじゃだめだ。きっと何か方法があるはずだ!負けるもんか!この子のために、私は絶対にこの運命に負けるわけにはいかない!
この子がいるから私は最高に幸せななんだ!
だから何も嘆くことなんかない!
強くなるんだ!もっともっと!
そして、やっと私は自宅に向かって歩き出します。
その繰り返しで今日まで来たような気がします。
諦めたらそこで終わりだとよく言うけど、それは本当に本当です。
疲れてしまったら休めばいい。
必ず、いつか次に向かう力が湧いてくるのだから。
でも、諦めたらもうそこで扉は閉まってしまうのです。
どんなに無謀な夢であろうと、諦めなければきっと奇跡は起こります。
思い起こせば何度も奇跡は起こりました。
一番大きな奇跡は、離婚できたこと。
あの厳しい旧家から子供2人を連れて離婚できるなんて夢にも思いませんでした。
そして今、2人は家を出て一生懸命夢を追いかけています。
私はやっと自分のやりたかった仕事を始め、かつての自分のように苦しんでいる方のお手伝いをすることができています。
諦めていた車の運転もできるようになりました。
諦めていた趣味も再開することができました。
諦めていたけど、よくよく考えるとなぜ諦めなければならないのか?と不思議でなりませんでした。
なぜ結婚したらこんなにも不自由になるのか?
しかも私だけ。
これ、おかしいよ。
夫の考え、おかしすぎる。
こんな中にいたら子供も歪んでしまう。
諦めていながら、私の中にあるセンサーは赤く点滅していました。
いつしか、センサーは私を変えたんです。
やっぱりおかしい。だから私は諦めるのをやめる!と。
桜の季節になると私は当時の自分に語りかけるのです。
諦めなくてよかったね
がんばったね、ありがとうね。
みなさんも、どうか諦めずに進んでくださいね。